AKB48 Team8からのメッセージ
AKB48 Team8左から佐藤七海さん、佐藤 朱さん、伊藤きららさん
震災が起きた当時のことを教えてください。
佐藤朱震災当時は中学二年生でした。被災地域の学校に通っていて、地震が起きたときは学校にいました。学校の目前まで津波が来たような場所だったので。当時は本当に、何が起こっているのかという衝撃が一番大きかったですね。
地震と津波が起きたときに感じたことを教えてください。
佐藤朱最初は、本当に地震が大きかったということ。そのあと、すごい人数の地域の方々が学校に避難されて来て、でもまだそこまで深刻な状況だとはつかめていませんでした。だんだんラジオとかで報道を聞いていくうちに、取り返しのつかないことになっているなと思いましたし、海岸の地域は本当にどうなってしまっているんだろうという恐怖が。「何が起こっているんだろう」から、恐怖とか、家族にもまだそのとき会えていなかったので、大丈夫かなとか、心配する気持ちが大きくなっていきました。
今でも自分の住んでいた地域の方々はほとんどまだ戻って来ていなくて、当時の場所に住んでいらっしゃらない方も多いと思います。自分の慣れ親しんだ景色が、元通りになるのかなと思いましたし、当時そこに住んでいた方々もきっといつかはまた戻りたいと思っていると思うので。今まで通りの暮らしに戻るまでの復興は、もう何年かかるんだろうという不安はありました。
あのときから7年半が経ち、いま何を感じますか?
佐藤朱8月に、仕事の関係で荒浜の海岸沿いまで行きました。そのときには本当にまっさらで何もまだないという状況だったんですけども、ちょうど「思い出の写真たち」というのを置いてあるちょっとした催し物があって、それを見ていると、少しずつ前を向いて進んで来ているような印象を受けました。震災当時は雰囲気が暗い感じだったんですけど、地域の雰囲気が明るくなって来ているのを肌で感じたのを覚えています。
震災が起きたときのことを教えてください。
佐藤七海出身は岩手県の内陸部ですが、震災のときは仙台に住んでいて、小学校5年生でした。地震が起こったあと、学校からは津波が来ているのが見えました。学校までは来ませんでしたが、見えるくらいの場所でした。
地震と津波が起きたときに感じたことを教えてください。
佐藤七海津波が来ているときや地震が起こってすぐには、あまり現状を理解できてなくて、地震も余震も続いているから、その瞬間を耐え忍ぶのが精一杯で、これからのこととか、これからどうなっちゃうんだろうというよりは、余震が来て怖いなとか、また地震が来て津波が来たらどうしようとか、そのときを過ごすので精一杯でした。
でも小学生ながらに、これはすぐ学校とかは始まらないだろうなとか、親の仕事はどうなるんだろうとか、これからどうやって元通りの生活に戻っていくんだろうということは思いましたね。
震災が起きたときのことを教えてください。
伊藤きらら震災当時は、保育園の年長でした。当時の記憶はありますね。丁度その日は保育園の遠足の日で、バスに乗っていたら大きな地震が来たという状況でした。
最初はそんな大きな地震だとは思わなくて、普通の地震だと思っていましたが、本当にすごい大きな地震で。始めは遠足気分の延長で楽しんでいたんですけど、そのうち「ああちょっと嫌かも」と思ってきて、本当に大変でした。
大人たちの様子を見て感じたことなどはありますか?
伊藤きらら全然なにも分からなくて、普通の地震だと思っていたら本当にすごい大きな地震で、物が倒れていたりして。経験したこともなかったので、どうしたらいいんだろうと思っていましたね。
震災からの復興に関して、自分が何かをしなきゃと感じ始めたのはいつごろですか?
佐藤七海震災当時は自分が被災者で、周りの方に助けてもらう立場だったから、そのあと生活するのに精一杯でした。AKB48に入って復興支援ライブとかに参加するようになってからですね。私が元気を与えたいとか、私ができることをしたいと思うようになったのは。それまでは、自分が助けられる側だったので、恩返しじゃないですけど、AKB48に入ってから復興支援ライブとかで皆さんに元気を与えたいなとより思うようになりました。
AKB48に入った時期には、復興について考えていましたか?
佐藤朱そうですね、震災からAKB48に入るまで5年くらいは時間がありました。住んでいたのは農業が盛んな地域でしたが、津波の塩害で農地が使えなかったり、細かいがれきが拾いきれていないような状況だったので。AKB48に入る前から、ボランティア活動として自分たちで拾ったりして、どんどんまた農業を再生していこうという活動とかはやってたりしましたね。
AKB48に入ったきっかけは何ですか?
佐藤朱もともとAKB48がすごく好きで、そのなかで地震が来てという感じでした。AKB48が、被災してすぐにも関わらず被災地に来てくれたり、行動がすごく早くて、そういうところもすごく嬉しくて、だからより好きになりました。私も実際に被災地ライブを見たりしていたので、きっかけとしてそういうのもあったかもしれません。
佐藤七海私は当時の被災地ライブを見たことがないんですけど、でもAKB48や他の芸能人の方が被災地に来て、ライブとか復興のお手伝いとかをしているのを知っていたので、実際に私がはじめて震災復興ライブに行かせてもらうときにはすごい緊張しました。私が初めて行ったのは釜石の震災復興ライブでしたが、とても皆さん温かくて、逆に私たちがエネルギーをもらうぐらい温かく迎えていただいて、もっと私たちができることをして行きたいなと思ったのを覚えています。
伊藤きららAKB48に入ったのは今年ですが、震災以降、AKB48グループの皆さんが来てくれるだけでも本当に嬉しかったし、自分にできることは何だろうとか考えたり、勇気をもらったからには自分も何かしたいなという気持ちはすごくありました。
チーム8の活動について教えてください。
佐藤朱チーム8は、今までのAKB48には無い、各都道府県から集められたチームです。私もそういうところに興味を惹かれてオーディションを受けました。実際に活動してみて、地域に根付いたお仕事をいただけたりとか、自分も知らなかったような地元のことを知れたりします。だからどんどん地元愛も深くなりますし、これからも私たちにできることで地域活性化もしていきたいですし、チーム8と地域が一緒に進んでいく、歩んでいくという、近い関係性でいられたらいいなと思います。
佐藤七海47都道府県から代表が一人いるので、地元の方も出身って聞くとすごく身近さを感じていただけるじゃないですか。チーム8は地元のテレビのお仕事をすることも他のAKB48の先輩方よりも多いので、「AKB48のメンバーは知らないけど、都道府県の子なら知ってる」という方もいたりします。それは私たちチーム8だからできることだと思いますし、私も地元のお仕事がすごい楽しいんですよ。他のアイドルとしてのお仕事も楽しいですけど、チーム8のみんなが各地域でライブをしたりとか、全国で活動しているので、もっとチーム8という存在を広めたいです。逆に、AKB48は知っているけどチーム8は知らないという方も多いと思うので、チーム8の存在をもっともっと全国の皆さんに知っていただけたらいいなと思います。
それぞれの出身地の魅力を教えてください。
伊藤きらら福島県といえば果物ですかね。代表的なのは桃なんですけど、ほかにもフルーツがたくさんある県です。水も綺麗で、とても良いところです。
佐藤朱宮城県は、東北の中では一番活発というか、栄えていると言っていただけることがすごく多いです。でもその中でも「杜の都」として自然を大切にしているところがあって、私も自然の中で育って来たので、そういう部分もこれからはどんどん多くの方に知ってほしいです。美味しいものも、牛タンだったり笹かまだったり、数え切れないほどたくさんあるので、ファンの方にどんどん発信して、一緒に宮城を活性化していきたいなと思います。
佐藤七海岩手県は、本州で面積が一番広くて、面積が大きいからこそ良さもたくさんあります。お祭りでいったら「盛岡さんさ踊り」っていう太鼓の大きなお祭りがあって、食べ物でいったら冷麺とじゃじゃ麺とわんこそばの「三大麺」があって、食べ物が美味しくて、海の幸もたくさんあって。山もあるし素敵な三陸の海の幸もとれるし、美味しいものがたくさんあります。私も実際今住んでいてすごい落ち着くので、都会の人に来ていただいて、心を休めて欲しいなと思います。
三陸の人たちに向けて応援メッセージをお願いします。
佐藤朱三陸の皆さん。私も当時被災をして、寂しい気持ちだったり、辛い気持ちも多かったんですけど、でもそういうときこそ地域の方々だったり、周りの方々と助け合いながら、手に手を取りながらいくことで、だんだん気持ちも温かくなっていけたので、まずは皆んなで手を取り合って少しずつ前に進んでいけたらなと思っています。これからも一緒に頑張って行きましょう!
伊藤きらら三陸の皆さん。これからまだまだ大変なこともあると思いますが、いっぱいもらった支援への恩返しやお礼ができるように、これからも一緒に頑張りましょう!
佐藤七海三陸の皆さん。私も震災当時は被災をし、こうやってAKB48の一員となった今、被災地訪問などで、私から皆さんに元気を与えられる立場になりましたので、皆さんにもっともっと元気とかパワーを与えていけるような存在になりたいですし、もっと岩手県、そして三陸の皆さんに愛される存在になって、そして皆さんに知っていただきたいなと思います。これからも一緒に頑張りましょう!
佐藤朱・佐藤七海・伊藤きらら2019年夏、いわて三陸で会いましょう!
プロフィール
AKB48 Team 8
「会いに行けるアイドル」として活動してきたAKB48から、2014年に「会いに行くアイドル」をコンセプトにした新チーム、AKB48 Team 8が誕生。メンバーは、各都道府県から1人ずつ選出された47名で構成される。地域に密着した活動で、ファン一人ひとりの心にたくさんの元気を届けます。(「AKB48 Team8」ホームページより)
https://toyota-team8.jp/index.php
岩手代表
佐藤七海(さとう・ななみ)さん
2000年1月19日生まれ
宮城代表
佐藤 朱(さとう・あかり)さん
1996年11月9日生まれ
福島代表
伊藤きらら(いとう・きらら)さん
2004年5月19日生まれ